9月20日に朝の点検をしていた時のことです
2Fのサンゴ水槽の水が濁っているのを発見しました
おたる水族館の飼育水は、前浜の海水を直接汲んで使っているので
大しけが起きた時に飼育水が濁ってしまうことがあるのですが、
この日は特に海がしけていたわけではありませんでした
なんで濁っているんだろう…?
スタッフが近寄ってみてみると…
ん!? なにやら小さい白い粒々が沢山水中に浮いています
(分かりづらくてスミマセン…)
なんだこれ?と思って出所を探すために水槽を隈なく見ていると
こちらのサンゴ「マンジュウイシ」から白い煙のようなものが出ていたのです!
サンゴから出ている白い煙…まさか!?
慌てて水槽の水を汲み白い粒を顕微鏡で見てみました
40倍ズームですぐにわかりました
「マンジュウイシ」の卵です!!
この水槽でサンゴの卵を観察できたのは初めてです!!
文献などを調べてみると
どうやらサンゴの産卵は満月の前後数日で起きるそうです
はっ!!
そういえば9月17日は「中秋の名月」でしたね!!
↓
当館で飼育しているアザラシやトドも満月の日に出産が重なることがあります
直接月明かりを見たり、水位が上がって陸場が狭くなるのが分かる哺乳類たちはともかく
屋内飼育しているサンゴってどうやって満月を察知しているんでしょうか?
満月による引力とかを察知できているとしたら人間にもできないような能力を持っていることになりますね!(私は偏頭痛で低気圧が分かります)
あらためて生きものたちの凄さを実感しました
【魚類飼育課 にいの】