飼育員にとっても
アザラシたちのとっても
毎年恒例の引っ越しの様子をお届けします◎
まず、なぜアザラシたちは引っ越すのか。
おたる水族館海獣公園のアザラシたちは春~秋の間は
海を仕切っただけのプールで暮らしています。
もうほぼ海です。
小樽は日本海側に位置しているのですが
冬の日本海は荒れ狂います。
それはそれは大変な波が押し寄せます。
荒波に揉まれてアザラシたちが怪我をしないように
冬は高台のプールに避難してもらっているのです。
今回はその高台のプールから海のプールに戻る
引っ越しです!
ちゃんと自分で移動用の檻の中に入ってきます。
(抵抗して怒るアザラシもいます)
毎年のことなので、アザラシたちも慣れたものです。
大体のアザラシたちがスムーズに檻の中へと入っていきます。
このあとクレーンで吊られて海のプールに向かいます。
檻に入ってくるなり、雪を食べまくるゴマフアザラシの「もさお」
すごいむしゃむしゃしていました。
当館の公式YouTubeに動画もありますのでぜひ◎
移動して檻から解放されると、
陸をぽよんぽよん進んで
海のプールに入っていきました(^^)
今回は初めてクレーンを体験したアザラシもいました。
昨年、当館にやってきた0歳のゼニガタアザラシ「トトロ」と「エム」です。
特に問題はなかったです(^^)
今年は例年に比べると暖かい(?)冬だったのですが、
厳しい冬を乗り越えて戻ってくることができました。
しかし、戻ってくることのできなかったアザラシもいます。
ゴマフアザラシの「ジジ」は寿命が30年といわれる中で40歳という高齢個体でしたが
今年は冬を超えることができず、死因は老衰ということでした。
そして、ゼニガタアザラシの「ケイン」は死因が肺水腫ということで
2頭のアザラシたちとお別れをすることになってしまいました。
ジジもケインも長い間、ありがとう。
やっとやってきた春、まだまだ小樽は寒いですが
今年もアザラシたちにぜひ会いにきてください◎
おまけの一枚
繁殖のため、高台のプールに残るゼニガタアザラシの「ポポ」
引っ越すアザラシたちを見送っているようでした(^^)
【海獣飼育課 おとめ座の飼育員】