ちょいネタ!

おたるすいぞくかんのちょいネタ!

お尻叩き事件

これは最近あった話です

魚類飼育課の飼育員は2週間に一回ぐらいの頻度で

水槽の潜水掃除をしています。

 

事件現場になったのはこちらの水槽

スズメダイやクマノミの仲間など、熱帯魚を数多く飼育している水槽です

 

事件当日、いつものようにウエットスーツを着て潜水掃除をしていました。

ガラス面をメラミンスポンジでキレイにしていたその時!!

何者かに結構な力で、お尻を叩かれたのです!!

 

「痛っ!! え!? なにごと!?」

潜水掃除に集中していた私は、びっくりして振り返りました

水中にいると声が聞こえないので、誰かが私を呼ぶために叩いたのかと思い

水面から周りを見渡しましたが、誰もいません

 

「え?これは たまにある怖いやつか?」

確かにお尻を叩かれた感触があったので勘違いではありません

動揺しつつも潜水掃除を再開しました

 

すると 今度は背中に結構な衝撃が!!!

すぐに振り返ったとき、叩いてきた犯人と目が合いました

犯人の正体は なんと…

 

ハマクマノミでした!!

叩かれたように感じたのは、ハマクマノミの体当たりだったのです

 

では何故ハマクマノミが私に攻撃してきたのかというと…

を守っていたからなんです

写真の左下に見えるオレンジ色のものが全て卵です

ハマクマノミは卵を守るためにイソギンチャクの根元の辺りによく産卵するのですが

掃除のために水槽に入った私のお尻が卵に近づいたことで攻撃してきたのです

 

凄くないですか!!?

体重が20gぐらいしかない魚が、卵を守るために

3000倍の体重がある人間に攻撃してきたんですよ!

人で例えるなら体重180トンのシロナガスクジラに攻撃するようなものです

 

びっくりしたし、少し痛い思いもしましたが

何よりも親って凄いなぁと思いました

 

ちなみに

この水槽にいるルリスズメダイも繁殖期には、ダイバーに攻撃してきます

 

熱帯魚って北の魚よりも攻撃的な魚が多い気がします

 

【魚類飼育課 にいの】