ちょいネタ!

おたるすいぞくかんのちょいネタ!

4年越しのピヨッ!

ついに

念願の

ヒナが生まれました。

 

ちょっと今回は長くなります。

話したいことが多すぎて…

 

まずは、写真を

 

4/20 ふ化当日

 

4/21 生後2日目

 

4/22 生後3日目

 

4/23 生後4日目

 

4/24 生後5日目

 

4/25 生後6日目

 

4/26 生後7日目

 

4/27 生後8日目

 

4/28 本日生後9日目

 

ちゃんと成長しています。

 

ふ化した時の体重は平均70~80gなので

61gはかなり小さいです。

 

 

冒頭に戻って

何がついに、念願なのかというと…

 

現在、当館でのフンボルトペンギンの繁殖は

血統の偏りを防ぐためにペアを制限して行っています。

今いる個体の中で

仔を残すことができるペアは2ペアしかいません。

 

そのうちの1ペアである

「マラドーナ」×「247」番の繁殖は

4年前から始まりました。

毎年、産卵もあって

有精卵率は100%!!!

とっても相性の良いペアなのですが、

ふ化する前に死んでしまったり

ふ化しても先天性の疾患があってすぐ死んでしまったり

ヒナのサイズが小さいのも悩みの種ですが、

これは247の体質的な部分が大きく

こちらとしては成す術がない、というのが現状でした。

そういった色々なことがあって

過去3年間、仔を残すことができませんでした。

 

 

そして、今回も有精卵率100%は維持。

なんとか無事にふ化を願っていました。

 

4/20無事ふ化してくれた喜びもありましたが

またサイズが小さいということでのトラウマや

体重が減ってしまっている3日目までの間

もう全然安心できない!!!

 

4日目にやっと体重が増えて

あー、これでもう大丈夫だ。と

なんとなく、勘ですけど。

 

その後は毎日ちょっとずつ増え続けて

やっと公表できるー!!!と嬉しさがこみ上げてきました。

 

 

フンボルトペンギンは1回の繁殖で2卵産みます。

今回も2卵生まれていて

1卵目は托卵といって、他のペアに育ててもらうことにしました。

 

他の仔を残せないペアも産卵後は擬卵を使って、

抱卵をしていたのでタイミングの良いペアに預けました。

 

抱卵が安定しないペアもいます。

卵を巣に置いて2羽ともプールで魚を食べに行ってしまったり

その間に卵が冷めて、途中で死んでしまうこともあるので

抱卵が安定しているペアで今回はちょっと変則的で

「ビー」×「エル」

「ベッカム」×「234」番

「ハルキ」×「ぽくちゃん」の順番で

抱卵をしてもらっていました。

 

今回のヒナの母である247番と

同じタイミングで「ニナ」も産卵していたので

本当は「一休」×ニナのペアに托卵しようと思っていたのですが

抱卵が安定しなかったので

ふ化前日くらいに入れ替えて、子育てはやってもらおうと思っていました。

 

そしたら、なんと

ふ化予定日前日に

ぽくちゃんたちのところでふ化しちゃったんです(笑)

 

そのままハルキさんとぽくちゃんにやってもらうしかなくなりました。

初めての子育てで大丈夫かな?と思ったのですが

誰にでも初めては来ますから。

予定より早く初めてが来ちゃっただけです。

 

今のところ、ぽくちゃんよりハルキさんのほうが

ヒナへの給餌は上手です!

ハルキさんが給餌をした後はヒナのお腹がパンパンになっていたので、

上手くヒナにあげられている証拠ですね◎

ぽくちゃんと交代しながら順調に子育てできていますし、

ヒナも育っています。

 

ハルキさんたちも擬卵を使った抱卵の練習はしていましたが、

子育ては練習ができないので今回の経験は

おたる水族館のフンボルトペンギンたちの

未来に向けて、とても価値のあることだと思います。

 

 

さて、生みの親であるマラドーナたちが温めている2卵目は

残念ながら、ふ化することはできませんでした。

抱卵は安定していたので、とても残念です。

また、次の繁殖で子育てまでできることを願っています。

まずはマラドーナたちの仔が残せてよかったです。

おめでとう!

 

 

まだ、ふ化して9日ですが

無事に成長して皆さんにも姿を見せられる日が待ち遠しいです♪

生みの親であるマラドーナ、247番

卵を温めてくれたビー、エル、ベッカム、234、ハルキ、ぽくちゃん

8羽のペンギンたちが繋いできた命です。

これからも巣立ちまで子育てをするハルキさんたちの応援もお願いします!

 

 

 

【海獣飼育課 濵】